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コム朝日記

廉価食パンについての哲学

公務執行妨害罪

公務

現に執行している職務に限定される。

※「現に」という限定が付される点で,業務妨害罪の「業務」が「具体的個々の現実に執行している業務の みに止まらず、広く被害者の当該業務における 地位に鑑みその任として遂行すべき業務も含む (最判S28・1・30)」とされるのと異なる。


 「強制力を行使する権力的公務」は,妨害排除力を有するから威力・偽計からの保護を要せず,公務執行妨害罪によってのみ保護される。
 「強制力を行使しない権力的公務」及び「非権力的公務」については,民間と同様,威力・偽計に対する排除力を有しないから,公務執行妨害罪及び業務妨害罪によって保護される。
 「強制力を行使する権力的公務」への該当性は,妨害排除力を有する公務員の職務であるか否かによって決される。

 

 ※帰結として,「強制力を行使する権力的公務」は,「偽計」から保護されない。これは,強制力を行使する権力的公務であれば,偽計に対しても排除力を有するという前提に立つことで正当化しうると考えられる。東京高判H21・3・12も,「妨害された本来の警察の公務の中に,仮に逮捕状による逮捕等の強制力を付与された権力的公務が含まれていたとしても,その強制力は,本件のような虚偽通報による妨害行為に対して行使し得る段階にはなく,このような妨害行為を排除する働きを有しない」として,「偽計による妨害行為に対して強制力を行使し得る」場合があることを前提としていると解することができる。

 

 

職務の適法性

 書かれざる要件ではあるが,保護に値する公務とは適法であることが前提となっていると考えられる。

 当該公務が,当該公務員の①抽象的職務権限に属し,②具体的職務権限に属し,③重要な方式を履践していることを要する。

 ③については,「重要でない」を観念し得る。すなわち,法令上の適法要件を完全に充足している必要はない。

 

適法性は,あくまで客観的に判断されるべきである。

もっとも,かかる客観判断の対象は,刑訴法等の法令の要件適合性であって,対象となる法令そのものが要件として実体的真実性を要求していない場合(例えば,逮捕要件たる「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」は,逮捕対象者が「真犯人である」ことを要求していない)には,当該法令の要件適合性を判断すればよいという点において,「行為時」を基準とする判断を行うこととなる。