民法
Q.他人が勝手に私の定期預金を担保とする貸付を申し込んでしまったようです。銀行はそのことを伝えてくるとともに,預金と貸付金を相殺すると通知してきました。銀行は,相殺の時点では預金担保貸付が私の意思に基づくものでないことを知っていたのですから…
Q.私(X)が加入している生命保険会社の契約者貸付制度に基づいて,Yが私の代理人と称して勝手に貸付けを受けてしまいました。私の保険金・解約返戻金支払請求権は消滅してしまうのでしょうか? 契約者貸付制度に基づく貸付が,478条の「弁済」に該当すると…
★欠陥住宅事件最判平9・2・14民事判例の読み方・事例1 ★接合シボレーオークション事件最判平21・7・17民事判例の読み方・事例3 Q.錯誤無効が認められる場合,履行済みの各給付は同時履行関係に立ちますか? 双務契約上の債務については,明文で同時履行関係…
Q.無権限で預金を払戻した者に対する,預金債権者からの不当利得返還請求訴訟において,被告が「払戻しに準占有者弁済は成立しないから,預金債権は失われていない」と主張することはできますか? 【最判平16・10・26】 X:原告,Y:被告,B:金融機関 「Yは…
Q.不当利得として返還請求できるところの金銭を「損害」として不法行為に基づく賠償請求をすることが認められるのはなぜでしょうか? その金銭について,不当利得として返還請求ができるならば,不法行為による「損害」が生じていないことになるではないか,…
Q.判例は,代償請求権についてどのように定義していますか? 最判昭41・12・23は,「一般に履行不能を生ぜしめたと同一の原因によって,債務者が履行の目的物の代償と考えられる利益を取得した場合には,公平の観念にもとづき,債権者において債務者に対し,…
〔旧司法試験平成8年民法第1問〕 Aは、Bに対する債務を担保するため、自己所有の甲建物に抵当権を設定し、その旨の登記を経由した。その後、Aは、Cに甲建物を売却したが、Cへの所有権移転登記を経由する前に、Dの放火により甲建物が全焼した。 この場…
Q.修補に代わる損害賠償(634条2項)が選択された場合,請負人は,損害賠償債権を受働債権,請負代金債権を自働債権とする相殺ができるのですか。 Q.相殺がされない場合,634条2項後段によれば両債権は同時履行関係となりますが,注文主は請負代金全額との同…
A社団法人の事務・事業をその理事Bが行うにつき、Bの過失によりCが損害を被った場合において、責任の性質を踏まえながら、AのCに対する不法行為責任、BのCに対する不法行為責任、AがCに損害を賠償した場合におけるAのBに対する求償の可否・範囲…
地
最判昭和44年12月18日は,「民法761条にいう日常の家事に関する法律行為」の意義について,それが「個々の夫婦がそれぞれの共同生活を営むうえにおいて通常必要な法律行為」を指すことを理由として,「その具体的範囲は,個々の夫婦の社会的地位,職業,資産…
物の所有者による回復請求 民法193条・194条は、即時取得制度(192条)を前提として、所有者と現占有者との利益調整を図る趣旨を含むと考えられる。したがって、「被害者又は遺失者」には、当該物の所有者が含まれると考える。 もっとも、即時取得制度が、所…
甲は、乙に対し、甲の所有する土地Aの登記済証、実印等を預けて長期間放置していたところ、乙は、土地Aにつき、勝手に自己名義に所有権移転登記をしたのち、丙に対する自己の債務を担保するため抵当権を設定し、その旨の登記を了した。その後、乙は、土地Aを丁…